大雨の合間を縫って、兵庫県立美術館のプラド美術館展に行きました。
同展の目玉は7点のベラスケス作品。ここ数年、自分はベラスケスに興味があり、「鏡のヴィーナス」をコラージュの題材にしたこともあります。今回は特に筆のタッチが実際に見られるのを楽しみにしていました。
ベラスケスの肖像画は、ほぼ等身大。観客も少なめでゆっくり見ることができました。
特に気に入ったのは「マルス」。イメージで言うと、仕事帰りにサウナに立ち寄ったら偶然出会った同僚。「おぅ、お疲れ。」なんて。
実際はどうかわかりませんが、ベラスケス、人間が好きなんやなぁと思わせる。この感じ、やはり実物と向き合ってわかるものがあります。
ベラスケスの筆のタッチ、近くで見るとまぎれもなく筆跡、離れて見るときちんと絵になっているという。魔法ですね。
ベラスケスに限らず、展覧会の全体的に、そこはかとなくユーモアを感じました。陽気なラテンの血なのかなんなのか。
自分の感覚として、厳密な写実よりも、人が描いた痕跡に惹きつけられるということを、改めて認識しました。
そして、なんとなく励まされました。大丈夫、自由に描いてよし。
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